かつてヨーロッパでは歌劇場は社交場として機能していました。ヨーロッパの大きな都市の一等地には必ず立派な歌劇場が建っていて現代では観光スポットとなっているところも少なくありません。今までに行ったことのある歌劇場を中心に紹介します。
イタリア
オペラの国イタリアは町ごとに伝統あるオペラハウスがあります。まずはオペラの殿堂、ミラノスカラ座から。
スカラ座
ノルマ、オテロ、蝶々夫人、トゥーランドットなど数々の名作の初演がなされてきたスカラ座はイタリアオペラの最高峰にして世界最高峰の歌劇場の1つ。かつて立っていたサンタ・マリア・アッラ・スカラ教会の跡地に建設されたことからスカラ座と呼ばれています。開幕となる12月7日の聖アンブロシウスの日には各界のセレブが集いチケットはプラチナチケットとなるようですが、通常の公演日であれば、早めにチケット手配に動けば個人でも問題なくチケット入手することはできます。
イタリアのオペラハウスは一般的にスタジオーネ制が採用されていて1演目ごとに集中公演され、スカラ座もスタジオーネ制が採用されています。よって公演のない日も多いのであらかじめスケジュールを確認しておく必要があります。シーズンは12月7日から翌年7月ころまで。
出演者はスター歌手がずらりと並び、満足いくこと間違いなしでしょう。
スカラ座は外観はどちらかというと地味ですが内部はヨーロッパの伝統ある歌劇場らしく豪華な作りになっています。劇場に併設されている博物館も面白い。

フェニーチェ座
ヴェネツィアのフェニーチェ座は、不死鳥の名前の通り数度の火災による焼失からよみがえってきた伝統ある劇場。ヴェネツィアの街のもつ運河の中にあるという立地も相まって雰囲気は最高。建物自体は比較的地味ではあります。リゴレットや椿姫などの名作の初演が行われた劇場でもあります。
その他の街の歌劇場
イタリア最古の大学のある町ボローニャの歌劇場はスカラ座に次ぐ実力といわれている名門。建物は小さめですがハイレベルの公演で勝負しているところ。
首都ローマの歌劇場は歴史の割に、歌劇場につきものの人事のごたごたなどもあり評価は必ずしも高くはないのが残念なところ。
ヴェローナの野外劇場についてはこちらから。
ナポリ、ジェノヴァ、シチリア島のパレルモなどの歌劇場は立派な建物で観光スポットにもなっている。
ドイツ
イタリアと並ぶオペラ大国ドイツもある程度の規模の街には必ずオペラハウスがあります。
バイロイト祝祭劇場
ワーグナーの殿堂バイロイト祝祭劇場は、バイロイト音楽祭の会場としてつとに有名。詳しくはリンクの別ページを参照ください。

バイエルン州立歌劇場
バイエルン州州都ミュンヘンには、ナツィオナル劇場を中心に3つの劇場があります。世界的なレベルの歌劇場として知られハイレベルな公演が毎日のように開催されています。レパートリー制を採用していて毎日のように異なる演目の公演があるのもうれしいところ。シーズン後にはミュンヘンオペラフェスティバルとしてその年の新演目を一気に再公演してくれるのもありがたい。

ゼンパーオーパー
ザクセン州の州都ドレスデンの歌劇場は、製作者の名前をとってゼンパーオーパーと呼ばれています。さまよえるオランダ人、タンホイザー、ばらの騎士など数々の名作の初演となった舞台でドレスデンの見どころの集まった旧市街の中心に経っています。
もう十数年前の話ではありますが、当日飛び込みでチケット入手を試みたところ、昼夜の同日2公演のうちの昼の部は空席がありチケットを入手することができました。シュターツカペレ・ドレスデンの重厚なサウンドを聞くことのできる劇場です。

ベルリン
ドイツの首都ベルリンには3つの劇場がひしめいています。ベルリン州立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、ベルリン・コーミッシェ・オーパーの3つで、特にベルリン州立歌劇場はハイレベルな歌劇場として知られています。残念ながらこの3つにはまだ行ったことがありません。
その他の街のオペラハウス
ハンブルク、ケルン、フランクフルト、ライプツィヒ、ボンなどある程度の規模の都市には歌劇場があります。ボンの歌劇場には行ったことがありますが、ヨーロッパの歌劇場にしては町の中心から少しだけ離れていたので終演後の帰り道が(歩いたので)ちょっと大変だった記憶があります。
オーストリア
小さな国ながら、音楽の国オーストリアには行ってみたい歌劇場がいっぱい。
ウィーン国立歌劇場
ウィーンの一等地に誇らしくたつウィーン国立歌劇場は、そこ自体が観光スポットでもありますが、せっかくウィーンまで来たからには公演を見てみたいところ。ここには何度か行ったことがありますが、私が行った当時はまだありませんでしたが現在は日本語の字幕も用意されているようで、日本人にとってはありがたい限りの歌劇場です。もちろん公演水準は世界最高峰、歌劇場内部の豪華さも一見の価値ありです。レパートリー制なのでほぼ毎日公演があることもスケジュールが立てやすくありがたいところです。毎日演目が変わりますが、初心者におススメの演目はこちらからどうぞ。

ウィーンにはオペレッタの殿堂・ウィーンフォルクスオーパーやブルク劇場といった劇場もあります。
ザルツブルク祝祭劇場
ザルツブルク音楽祭の主会場となる劇場。ザルツブルク音楽祭の詳細はこちらから。

その他の街の劇場
リンツ、グラーツ、インスブルックといった都市にも小ぶりながら立派な劇場があります。
フランス
パリオペラ座
パリのガルニエ宮は観光スポットとしてもあまりにも有名。いまだに現役の劇場ながら、オペラ公演のメインは現在はバスティーユの新オペラ座。また十数年前の情報にはなってしまいますが、パリのオペラ座の当日チケット入手は結構大変なようで、朝から並んだにもかかわらず売り切れで入手できなかったことがありました。

その他の街の劇場
フランスは夏の音楽祭として、エクス・アン・プロヴァンスとオランジュに注目したいところ。詳しくはそれぞれのページを参照ください。
イギリス
ロイヤルオペラハウス
ロンドンのコヴェントガーデンにあるロイヤルオペラハウスは、その場所からコヴェントガーデンと呼ばれることも多い。イギリスを代表する劇場だけあって出演者も豪華で公演水準も高い。意外に気軽に行ける劇場でもあって、あまりにもラフすぎる格好でなければ正装でかしこまる必要も実はない劇場だったりします。
グラインドボーン
グラインドボーン音楽祭についてはこちらから。
スペイン
スペインは、スペインのオペラともいうべきサルスエラを見るのも良いでしょう。残念ながら私はサルスエラは見たことがなく、マドリードの王立劇場とバルセロナのリセウ劇場でオペラを見たことがあるだけですが、この両劇場はスペインを代表する劇場だけあってレベルは結構高いです。スペインは結構英語が通じずらい国ですが、王立劇場で時間ギリギリになってしまったとき、英語で的確に席を案内してくれた思い出があります。

その他のヨーロッパの国々
チューリッヒ歌劇場
スイス・チューリッヒの歌劇場はハイレベルな公演を楽しむことができる劇場。チューリッヒに滞在したときには是非立ち寄ってみたいところです。
ドロットニングホルム
スウェーデンのドロットニングホルム宮廷劇場は世界最古のかわいい劇場。音楽祭の様子はこちらから。
ハンガリー国立歌劇場
ハンガリーの首都ブダペストの歌劇場。立派な建物で一見の価値があります。

ポーランド国立歌劇場
ポーランドの首都ワルシャワにある国立歌劇場。ポーランドといえばショパン。ショパンはピアノ曲がほとんどの作曲家ですが、ポーランドでは国の英雄ショパンの曲を編曲してバレエ作品などにして上演しています。建物はソ連の影響が感じられるいかにも東欧という無骨な感じの建物です。

オーストラリア
世界遺産として有名なシドニーのオペラハウス。

アメリカ
アメリカは個人旅行にはほぼ行かないので残念ながら行ったことのあるオペラハウスはありませんが、世界一贅沢な歌劇場として知られるニューヨークのメトロポリタン歌劇場にはいつか行ってみたいものです。
日本
1997年にオープンした新国立劇場。十数年毎年全公演を観に行っていますが、合唱のレベルは世界最高峰の劇場にも引けを取らないと思います。出演者も世界のスターが出演することもあり実は日本にいてもかなりレベルの高い公演を観ることができます。



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