旅行者が普通に行くことのできる日本最南端の島・波照間島。八重山諸島の中で少し南に飛び出したところに位置しているため、航路上の波を遮る島がなく船便が欠航になることが多く、今までに行ってきた旅行者が普通に行くことのできる、最北端の宗谷岬、最東端の納沙布岬、最西端の与那国島と比べると到達難易度が最も高い場所と言えるでしょう。今回はそんな最南端の島を回っていきます。
アクセスと島内交通
石垣島から小型高速船が1日2便、大型船が1日1便、航空便が週3便程度。
島の周囲は14kmほどで自転車で回るのにちょうどよい大きさです。

まずは島内の足となる自転車を確保しましょう
波照間港に到着すると複数のレンタサイクル屋さんが待ち構えて客引きを行っています。各社の料金などを眺めながらいったん港の待合室のトイレに寄ってから戻ってきたらもう客引きは営業を終えて戻ってしまっていました。仕方なく歩いて一番近いレンタサイクル屋さんまで行って自転車を借りましたが、島内の地図も置いておらず料金も港から一番近いだけに若干高めだったので、あらかじめ調べたうえで自転車を予約しておくか、フェリー到着後すぐに客引きのところでレンタサイクル屋さんを決めてしまったほうが良さそうです。
なにはともあれ、自転車で足を確保したので早速島内を回ります。
下田原城跡
港から下田原城跡方面に向かうとすぐに、竪穴式住居を復元した建物があります。


港から波照間一周道路を東に進んで行き、少しわき道を入ったところにある下田原城跡は、琉球王国統一の歴史の跡を残す重要な遺跡。ぶりぶち公園として整備されていたようですが、あまり訪問する人はいないようで整備状況は完璧とはいえません。それでも訪問して困るほど荒れてはおらず、遺構が思ったよりもきれいに残っていて城好きの方は波照間で是非訪問しておきたいおすすめの場所です。





シムスケー(古井戸)
下田原城跡を後にしてさらに東に進んで行くと古井戸があります。


シムスケーの東側には風力発電があります。

一周道路が南に向きを変え、少し進むと土地改良の碑があります。

波照間空港
土地改良の碑の交差点を東側に進むと波照間空港に着きます。週3便程度石垣島との間で飛行機が飛んでいますが、訪問時はメンテナンスで運休中で空港自体も閉まっていました。


高那崎
波照間空港から南下していくと、いよいよ日本最南端のエリアへ。日本最南端の岬にあたる高那崎は断崖絶壁の岬。高那崎先端部は自転車では行くことができず最後は徒歩になります。




最南端の碑
高那崎を後にすると、最南端の碑はもうすぐそこ。最南端の碑のやや北側に星空観測タワーがあるのですが、ここは休館中で見た感じすぐに開館するとは思えないような感じでした。

最南端の碑は、波照間に訪れた人はさすがに全員行くであろう場所なだけに下田原城跡などとは違って観光客の姿があります。






下田原城跡をどれくらいの時間かけて見るかにもよりますが、最南端の碑まで回るとだいたい午前中が終わり。島の真ん中の集落へ向かいお昼にします。
集落に向かう途中にあるベムチ浜に寄り道。



そばカフェ あとふそこ
集落には飲食店が数件ありますが、離島の常で不定休のお店がほとんど。この日オープンしていたそばカフェあとふそこで八重山そばをいただきます。お店の数が少ないので昼時は待つこともありますが、比較的席数の多いお店なのでオープンしていれば入りやすいお店でしょう。


波照間集落
波照間島の集落は島の中央の高台部にあります。集落のみどころをお昼のあとにざっと回ってみましょう。






底名溜池展望台
お昼をいただき軽く集落を回った後は、再び島の南部へ戻り西半分を回ります。島の南西部には底名溜池展望台があります。途中未舗装部分があるので走行注意です。




ニシ浜
琉球の言葉では、北の方角はニシ。島の北にあるニシ浜は波照間一の美しいビーチです。


ニシ浜の美しい海を満喫した後は、集落に戻りましょう。少し大回りをして、まだ行っていなかった波照間灯台を見に行きます。昨日の鳩間島の灯台と同じく海岸沿いではなく島の少し内陸部に立っています。

帰りの船の時間まで集落をぶらりと周ります。カフェが開いていればお茶するのも良いでしょう。



最南端の島は自転車で回るのにちょうどよい大きさの島。下田原城跡はそこまで有名ではないですが、琉球の平山城の様子がよくわかる史跡で歴史好きにはお勧めの場所でした。
夕方の船で石垣島に戻り最南端の旅はおしまいです。


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